工場勤務していると、周りではいろんな資格を持っている方がいます。
そんな方々を見て
「どうせあの人たち暇なんだろ?俺らは現場の仕事が忙しいから無理!」
「国家資格うらやましいけど、自分は勉強苦手だし…」
などと思っていませんか?
国家資格は持っていると、自分にとっても会社にとっても、メリットしかありません。
今回は工場勤務の方々におすすめする難易度低めの国家資格を半導体装置製造歴10年以上のゆとり課長が簡単に分かりやすく解説していきます。
本記事を読めば、工場勤務で役に立つ国家資格を把握でき、資格取得へのモチベーションを高められるでしょう。
国家資格とは
文部科学省のHPによると、国家資格とは国の法律に基づいて、各分野における個人の能力、知識が判定され、特定の職業に従事すると証明される資格とあります。
資格は大きく分けて2つあり、国家資格とその他民間資格に分けられますよ。
国家資格は国が認定する資格なので、社会的地位が高く非常に需要が高いと言えるでしょう。
工場勤務の従業員が国家資格をとるメリット
「工場勤務で国家資格を取得するとどうなるの?」
「国家資格取得に向けて勉強する価値ってある?」
これから国家資格を取ろうと考えている方々は気になりますよね。
ここでは、工場勤務の従業員が国家資格をとるメリットを3つ紹介します。
メリットを知って、国家資格がどれほど役に立つものなのかを確認していきましょう。
会社からのバックアップ
社員が国家資格を取得できれば、当然会社の実績にもつながります。
職場の認定者から教わったり、受験費用を企業側が負担してくれるケースが多いので、教育環境に優れてるでしょう。
資格をとるためにわざわざ学校へ通ったり、独学で悩んだりすることがないのは嬉しいですよね。
昇給につながる
遂行できる業務の幅が広がるので、上司からの評価につながるでしょう。
将来、管理職を目指す若手・中堅社員にとってなかなかの武器になります。
また、国家資格を合格した優秀な人材として扱われ、会社によっては資格手当などが期待できますよ。
転職に有利
国家資格を持っていると、応募できる求人の幅が広がるので、様々な企業への転職に挑戦できます。
また、自分のスキルを証明できるため、履歴書などに記載すれば、面接時のとき非常に強い武器となるでしょう。
国家資格の難易度
「国家資格って何だかとるの大変そう…」
と難しく思われる方も多いでしょう。
確かに、どんな国家資格でも勉強しないとなかなか合格は厳しいかもしれません。
しかし、国家資格は種類によって取得難易度に大きく差があります。
人にもよりますが、資格取得までのトータル勉強時間が、数時間で取れる比較的簡単な国家資格もありますよ!
割と簡単に取得できるおすすめ国家資格
「簡単で取りやすい国家資格ってあるの?」
「自分も国家資格に挑戦してみたい!」
取得が難しいイメージの国家資格ですが、その中でも難易度が低いねらい目のものが気になりますよね。
ここからは工場勤務に役立つ割と簡単に取得できるおすすめ国家資格を6選紹介していきます。
ご自身にマッチした国家資格があるかを探してみましょう!
電気工事士
ビルや工場などのインフラ設備における電気工事が行える国家資格です。
電気工事士の国家資格は、
- 第一種電気工事士
- 第二種電気工事士
の2種類あります。
共に「600V以下の一般用電気工作物」が扱えるようになりますが、第一種は加えて「500KW未満の自家用電気工作物」まで扱えるようになりますよ。
工場などで高電圧のケーブル製作や制御盤の配線作業のスキルを証明したい方におすすめです。
まずは、比較的合格率が高い第二種から挑戦してみましょう。
試験名称 | 電気工事士試験 |
受験資格 | 特になし |
合格率 | 【第一種電気工事士】62~64% 【第二種電気工事士】65~72% |
危険物取扱者
消防法で定められている危険物の取り扱いや管理が可能になる国家資格です。
アセトンやシンナーなどの有機溶剤を保管している職場も対象なので、ほとんどの工場勤務の方が持っていて損はない、役に立つ国家資格と言えるでしょう。
危険物取扱者の国家資格は以下の3種類
- 全ての危険物を扱える甲種
- 危険物1類〜6類まで分かれ取得した階級のみ扱える乙種
- ガソリンと灯油など限定した危険物のみ扱える丙種
どんな危険物を取り扱うかによって、危険物取扱の種類は変わります。
危険物乙4類が取得できれば、工場内の危険物をそれなりにカバーできるのでおすすめ。
ただし簡単と言われる乙種の中でも、乙4類の合格率は低いので、50時間を目安に勉強する方が多いようです。
試験名称 | 危険物取扱者試験 |
受験資格 | 【甲】大学で化学に関する授業科目を15単位以上修得した者 など 【乙】特になし 【丙】特になし |
合格率 | 【甲】33~42% 【乙】65~72% ※乙種 うち乙4種は30〜40% 【丙】48~54% |
衛生管理者
常に50名以上の従業員が勤務している事業場では、労働安全衛生の観点から、一定人数の衛生管理者を必ず選任しなければなりません。
衛生管理者は職場の労働者の健康障害を防止するための作業環境管理や、労働衛生教育の実施を任せられます。
第二種衛生管理者の合格率は毎年5割程度なので、国家資格の中での難易度はやさしいと言えるでしょう。
工場の分野に限らず、他業種にも必要とされる国家資格なので転職にも強いですね。
試験名称 | 衛生管理者試験 |
受験資格 | ・一般的な大学や省庁大学校を卒業した者は、1年以上の労働衛生の実務経験があること ・高等学校等を卒業した者は、3年以上の労働衛生の実務経験が必要であること ・最終学歴に関係なく、労働衛生の実務経験が10年以上 など |
合格率 | 【第一種衛生管理者】43~46% 【第二種衛生管理者】52~55% |
ボイラー技士
伝熱面積が3平方メートル以上あるボイラーを扱える国家資格です。
工場やビルなどのボイラーによる発熱設備や給湯機器などの点検・管理に必要とされるので、安全衛生環境の維持には欠かせません。
ボイラー技士の受験者は年々減少傾向し、高齢化も進んでいるため、必要としている企業にとっては非常に貴重な人材となるでしょう。
階級ごとにボイラー設備の規模が異なりますよ。
合格率は1級2級共に年々上昇傾向で、毎回ほぼ半分の割合で合格します。
試験内容も一次筆記のみなので、勉強もしやすいですね。
試験名称 | ボイラー技士免許試験 |
受験資格 | 【ボイラー技士特級】一級ボイラー技士免許を受けた後、5年以上の取り扱い経験 など 【ボイラー技士1級】二級ボイラー技士免許がある人 など 【ボイラー技士2級】事前にボイラー実技講習の受講が必要 など |
合格率 | 【ボイラー技士特級】19%~39% 【ボイラー技士1級】45~60% 【ボイラー技士2級】49~60% |
特定化学物質作業主任者
化学物質の中でも、神経障害やガンなどの健康に重大な障害を危険性のある化学物質を「特定化学物質」とよびます。
特定化学物質作業主任者の資格があると、特定化学物質を取り扱う事業所での作業方法の決定や、作業場の監視が任せられるようになりますよ。
受講料を支払って2日間の技能講習に参加し、簡単な試験問題に答えられれば、特定化学物質作業主任者になれます。
試験問題の内容は講習を真面目に聞いていれば答えられる内容なので、よく聞いてくださいね。
前もって勉強しないでも取得できる超簡単な国家資格であるため、「履歴書の資格欄が寂しいから何か記載したい」という方におすすめです。
試験名称 | 特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者技能講習 |
受験資格 | 特になし |
合格率 | 99% |
まとめ
比較的難易度が低い国家資格を紹介してきました。
「国家資格=難しい」
「自分は勉強が苦手だから無理」
とはじめからあきらめる人もいるでしょう。
電気や化学系の分野でも、調べれば意外に難易度が低い簡単な国家資格は存在します。
国家資格の取得は、電気製品や化学物質を多く取り扱う工場勤務されている方にとってメリットしかありません。
この機会に、自分の興味がある分野の国家資格に挑戦し、工場勤務生活を充実していきましょう!
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