【底辺の仕事!?】工場勤務はなぜ見下されるのか…

工場勤務は底辺の仕事だと 工場勤務

過去に某就活情報サイトにて底辺の仕事ランキングが紹介され、物議を呼びましたね。

工場作業員は見事3位に入り、工場勤務の方々はさぞ仕事に対するモチベーションが下がったことでしょう。

だからと言って、工場勤務は恥ずかしいなんてことはありません。

なぜなら、工場勤務も出世はできるし、ものづくりには欠かせない技能を磨いて成功した人もたくさんいるからです。

今回は、底辺の仕事と紹介された工場勤務の実態について、底辺工場勤務10年以上のゆとり課長が簡単に解説していきます。

本記事を読むことで、工場における底辺な仕事の実態を知ることができ、工場勤務に対する不安が解消できますよ。

工場勤務は底辺なの?

朽ち果てた工場

すでに工場勤務されている方には失礼かもしれませんが、インターネットで「工場勤務」と検索すると、

  • 底辺
  • 頭おかしい
  • きつい
  • やめとけ

といった、ネガティブなキーワードが見受けられます。

このようなワードを見てしまうと、工場勤務が恥ずかしいと感じてしまいますよね。

職業を聞かれて、医者やパイロットと比べてしまうと「工場勤務です」は確かに見下されるかもしれません。

しかしよく考えてみると、医者やパイロットも工場で生産された医療機器や航空機器がないと成り立たない職業です。

つまり工場勤務は、影ながらもあらゆる業界を支えるなくてはならない職業なのです。

工場勤務が底辺と思われてしまう理由

「工場勤務って言ったら鼻で笑われてしまった」

「製造業で家族を養っていくのは大変じゃない?」

残念ながら、世間のイメージで工場勤務は、エリートな職業として認知されていないのは確かなようです。

では一体なぜ工場勤務は底辺と思われてしまうのでしょうか。

ここでは工場勤務が底辺と思われてしまう理由を6つ紹介していきます。

工場に対してどんなイメージがあるのか、まずは現状把握していきましょう!

誰でもできそう

工場と聞くと、ベルトコンベヤーの上に物が流れてきて、ひたすら同じ動作を繰り返すイメージがあります。

単純作業はあまり頭を使わないため、誰でも簡単にできてしまうでしょう。

誰でもできるということは、学歴や過去の実績なども特に必要ないため、学校で勉強が苦手だったり、悪さをしていた人たちが多い。

そんなイメージから社会的に見下される傾向があるのです。

危険な仕事が多そう

火花をとばしながら、金属を加工している姿をみると、「熱くないのかな?」と思ってしまう方が多いようです。

また、危ない薬品や機械を日常的に使うため、事故に巻き込まれてしまうのではないかという心配があります。

ニュースで、「工場勤務の従業員が機械に挟まって死亡した」といった報道を耳にしてしまうと、誰でも「工場の仕事は危険である」と感じてしまうでしょう。

仕事内容がきつそう

疲れて肩が凝った男性

会社員と聞くと、大半の方々はオフィス内で座りながらパソコンを操作しているイメージをするでしょう。

一方で工場の仕事は、外や作業場内で一日中汗を流しながら体を動かしているイメージがあります。

若い方ならまだしも、それなりに年齢を重ねて体力に自信がなければ、当然きつい仕事だと感じてしまいますよね。

汚いイメージ

機械油や塗装が付着した作業着を着用している姿を一般の方が町中で見てしまうと「汚い」と感じてしまうでしょう。

また工場=煙突から煙をもくもく出しているイメージがあるため、「普段よくない空気を吸いながら仕事をしている」と感じてしまう人も多いようです。

  • 危険
  • きつい
  • 汚い

などの「3K」と呼ばれる仕事は大半の方は嫌がるため、他がないからしょうがなくやる底辺クラスの仕事となってしまいます。

年収が低そう

金欠で困った女性

単純作業で誰でもできるというイメージから、どうせ単価も最低賃金なのだろうと思われがちです。

中卒・高卒の方々や非正規雇用の従業員の割合が多い分、正社員の給料も大したことないイメージへと繋がっています。

また、ドラマや再現VTR等で、借金を抱えてお金に困っているような人物が、作業着を着て現場仕事をするワンシーンも影響しているのではないでしょうか。

頭おかしい人が多そう

単純作業=誰でもできる=やばい人でも雇用条件さえ合えばすぐ採用

といった流れから、工場には頭がおかしい変わり者が多いとうイメージになりがちです。

また、製造職はコミュニケーション能力もあまり必要とされないため、対人スキルが低いと周囲をイラつかせて「あいつ頭がおかしい」と思われてしまう傾向があるようですね。

実際のところどうなのか

インターネットで情報収集する男性

現役の製造職の方が、世間の工場勤務に対するイメージを聞くと、

「ふざんけんな!こっちは真面目に働いているんだ!」

「工場勤務恥ずかしいからやめようかな…」

と感じてしまいますよね。

では実際のところどうなのでしょうか?

先ほどの「工場勤務が底辺と思われてしまう理由」に対して、実際どうなのかを工場勤務10年以上の製造社員が現場体験を交えてコメントしていきます。

工場勤務に対するイメージが少しでも変わってくれると幸いです。

誰でもできるは間違い

毎年、大卒新人のOJT研修を担当するのですが、単純作業を任せると半数以上の方々が集中力をきらして何かしらのミスをします

超一流大学卒のエリートな人であっても、単純作業ができない人はいますよ。

たとえ単純作業でも現場で迅速かつ精度を維持する工場作業員は、まったく底辺ではないし、むしろリスペクトできる人材と言えるでしょう。

また、誰でもできるような仕組みをつくるのもなかなか大変であって、生産技術や製造現場の従業員が知恵をだし工夫しなければ実現しません。

そう考えると、「誰でもできる仕事」と言われるのは、工場勤務にとっての誉め言葉かもしれませんね。

危険な仕事はある

工場内は大きな機械や有毒性の強い薬品がたくさん保管されているため、危険に囲まれた職場環境であることは事実。

そのため、細目な休憩時間を義務付けたり、安全教育や安全対策を万全に行います。

職場内での人身事故は企業にとって大きな責任となりますので、どの会社も安心安全な職場環境づくりを最重要視していますよ

これらを怠ってしまう工場は本当にヤバい会社(超ブラック企業)と言えるでしょう。

きついと感じるかは人次第

工場勤務に限らず、どんな仕事でも自分との適性がなかったらきついと感じてしまうでしょう。

例えば一定のリズムで行うライン作業を「簡単で楽な仕事」ととらえるか「単純すぎて苦痛」と感じるかはその人次第です。

ちなみの私は、技術系の新入社員から「工場勤務ってきつくないですか?」とよく質問されますが、

「実物に触れられるし、カッコいい工具と加工機使えるから超楽しい。毎日座ってCADやり続ける方が自分にとってきつい」

と答えています。

整理・整頓・清掃に厳しい

確かに金属を切削したり、機械のメンテナンスをする方は常に作業着が汚れているイメージはあります。

汚いものを製造工程の一部取り扱う一方で、最終的に市場へ出荷する製品の汚れは厳禁です。

汚い職場でものづくりを続くていると、出荷物への異物混入としてクレームになってしまうでしょう。

そのため製造現場では、整理・整頓・清掃のルールを徹底していますよ

食品工場であれば尚更です。

「汚い」というイメージよりかはむしろ「めちゃくちゃ清潔さを意識している」が正しいですね。

年収は決して低くない

会社の規模や従業員のスペックにもよりますが、確かにバカみたいに年収が高い職業とは言い切れません。

ですが、残業や休日出勤した分はきちんとその分給料に反映されるし、週休2日ペースで勤務すれば、平均所得を上回るでしょう。

私のような残業代が反映されなくってしまう課長以上の管理職ですが、その分役職手当とボーナスが上がるので、長い目で見れば安定した年収を狙えます

部長や工場長クラスになると、外車などワンランク上の車で出勤される方もいますね。

頭おかしい人はいる

元々営業だったけど、メンタルが病んでしまい工場へ異動されてきた方や、何か問題を起こして本社から異動してきた社員が実際私の工場にはいます。

また、派遣やパートの従業員同士でいじめ疑惑や揉め事などトラブルもありました。

確かにそのような問題引き起こす方は独特の雰囲気があるので、人によっては上手くコミュニケーションをとるのが難しいかもしれません。

しかし学生時代の友人たちと話してみると、工場に限らず職場の規模が大きくなればなるほど、いろんな人がいるみたいです。

会社あるあるですが、組織のメンバー必ずしも全員が自分と相性の良い人ばかりではありません

そういったやばい方々と上手く付き合っていくのも仕事の一つと思っておきましょう。

まとめ

工場勤務は底辺だと思っている方、少し見方が変わってきましたか?

あなたが手にしているスマホも、底辺職だと言われる工場作業員が一体となって仕事した結果、今そこに存在しているのです。

ものづくりに限らず周囲から見下される底辺な業種など存在しません

「工場勤務だから恥ずかしい」

と思わず、もっと自分の仕事に誇りを持ち、一生懸命働いて社会に貢献していきましょう!

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