【社員寮】工場勤務の寮生活とはどんな感じなのか

工場勤務

工場の寮と聞いて、みなさんどのようなイメージがあるでしょうか。

少し前に某食品メーカーの社員寮があまりに酷すぎて、内定者が続々と入社を辞退したとSNSで話題になりました。

話題の食品会社ではありませんが、私は工場の独身寮に6年間住み込み、快適に過ごしていたため、例のやばい社員寮の部屋を見た時は衝撃を受けましたね。

誰でも聞いたことのある有名企業だけに、

「もう会社の寮なんて信用できない!やめとけ!」

と世間が困惑するのも当然です。

そこで今回は普通の会社の社員寮ってどんな感じかを私の経験をもとに語っていきたいと思います。

これから入寮を検討している内定者や若手社員の参考になると嬉しいです。

住み込みの寮の種類

「そもそも会社の住み込み寮って何なの?」

「入社したら寮に住まなければならないの?」

住み込み寮は、会社によって色々条件が異なります。

まずは、住み込みの寮の種類について解説していきます。

会社の住み込み寮には大きく分けて2つ、

  • 自社寮
  • 借り上げ寮

に分かれます。

自社寮と借り上げの寮の違いについてチェックし、自分はどっちに該当するのか知っておきましょう。

自社寮

自社寮とは簡単に言うと、会社が所有している建物を住居施設として社員へ提供する福利厚生です。

会社が管理している建物であるため、そこで暮らす住民は基本的に全員同じ会社の人間になります。

寮の間取りは企業によって大きく異なりますが、最近の社員寮は一般的なマンション・アパートの間取りと変わらず、基本一人一部屋ずつ(壁で遮られている)与えられるケースが多いです。

逆に、シェアハウスのように大きい一室を複数人で相部屋として使い、薄い壁やカーテンで間取りを作っているような社員寮はかなり珍しいケースと思われます。

※玄関・トイレ・お風呂・食堂など、一部が共有となっている社員寮はあります。

エアコンやベッドなど、生活には欠かせないある程度の家具家電が会社負担で備え付けられているため、生活費をかなり抑えることがメリットと言えますね。

借り上げ寮

借り上げ寮とは、一般のマンションやアパートの一室を会社名義で契約し、社員寮として扱う福利厚生です。

自社寮と違って、建物自体は会社が管理している物件ではないため、自分の会社となんら関わりがない人も普通に住んでいます。

仕事とプライベートが両立しやすい且つ、家賃もほぼ会社もちなので、費用も浮きますね。

私の会社は、毎年新入社員が増加傾向にあり、自社寮の部屋が満室になってしまったため、途中から会社付近の賃貸物件を借り上げ寮として総務部が確保していましたね。

ただし、家具家電は自分で用意する必要があるので、初期費用は自社寮の人よりも少し負担となるでしょう。

工場の独身寮に住んで感じたこと

「社員寮での生活ってぶっちゃけどんな感じなの?」

「お金の節約にはなるけど不便なところもあるんじゃない?」

住み込み寮での社会人生活って、経験したことのない人にとっては未知の領域なので、前もってどんな感じか知っておきたい方も多いでしょう。

ここからは、私が工場の独身寮に住んで感じたことをいくつか挙げていきます

私は大学卒業後、実家がある都心郊外から内定先の自社寮がある都心部へ引越し、社会人生活をスタートさせました。

会社によっては社員寮の条件が変わるので、全部共感できるかと言えば正直微妙ですが、少しでも社員寮での生活がイメージができると、入社前に抱える余計な不安もなくなりますよ。

金銭面

お金を貯める

社員寮に住む最大のメリットは固定費が安く、貯蓄しやすい環境です。

まず、東京都内の一人暮らし平均家賃は毎月7万であり、引越しの初期費用は約60万ほどかかると言われています。

今まで一人暮らしをしてこなかった人からすると、衝撃的な費用ですよね。

私の社員寮は家賃の代わりに給料から寮使用代として、1年目は毎月8千円引かれてました。

使用料は年々5千円くらいずつ増加し、天井が4万円でしたね。

長年住んで月の使用料が4万円になると、

「家賃補助もらって安めの賃貸物件探そうかな」

といった感じでみんな寮を出ていきます。

家具も備え付けだったので、引越し業者は呼ばず、実家の車で完結し、初期費用も数万で済ませました。

初年度の給料でもすぐお金が貯まるので、割と良いスタートダッシュがきれます。

幸い私は大学時代の奨学金返済がなかったので、入社半年ちょいで口座残高が百万になり、テンション上がりましたね。

通勤

基本的に社員寮は会社近辺にあるので、通勤はかなり楽です

隣人が同期だったので、最初の研修期間中などは朝寝坊を避ける為に、同期とお互い玄関のインターホン押し合ってましたね。

本社が徒歩圏内で、工場は電車で1時間ちょっとかかってました。

社員寮は地方出身で電車に馴染みがない方でも、安心して通勤できるでしょう。

食事

社員寮によっては、食堂があって複数人で食べるスタイルがあるみたいですが、私のところは、アパートと変わらずの集合住宅でしたので、共同スペースはありません。

各部屋にキッチンがあるので、自炊する人もいれば、コンビニ弁当を買って済ます人もいます。

近所に深夜までやっているスーパーがあり、お惣菜が半額で買えるのがけっこう良かったです。

近くにラーメン屋とか牛丼屋があると、高確率で会社の人と遭遇しました。

あと、1人暮らしを始めると便利な調理器具や豊富な種類の食器をそろえようとする方いますが、たいてい使わないので、あまりおすすめしません。

自分の食生活がどんな感じになるのか、仕事が終わる時間帯によって気分が左右されると思うので、しばらく様子をみてどんなものが必要かを考えていきましょう。

家具・家電

エアコン・冷蔵庫・洗濯機などは社員寮の各部屋に備えつけだったので用意していません。

大型家電は自分で運ぶの難しいし、設置も業者の立ち合いが必要だから、なかなか手間だしお金もかかってしまいます。

「家電は使えるなら何でもいい」という人にとって家電備え付きはうれしいポイントです。

一方で、

「最新のドラム式洗濯機を使いたい!」

「ベッドはこれがよかったな」

など、家具・家電にこだわりがある方にとって、備え付け社員寮はデメリットと言えるでしょう。

なにが部屋に備え付けられているかは寮によって異なるので、会社の採用担当の方に質問してみてください。

プライベート

コミュニケーションを深める同僚

平日・休日関わらず、外に出ると会社の人に遭遇しやすいです。

女性が建物内で目撃されると、

「誰の彼女?」

「○○さんの部屋入っていきましたよ!」

みたいな感じで情報がすぐに広がり、そこで社内恋愛が発覚するなど、オープンにしたくない情報がある方にとって社員寮は面倒くさいかもしれません。

一方、メリットは同期や先輩社員とコミュニケーションがとりやすい環境であること。

社会人生活スタートする際、周りで気軽に話せる同僚がいると安心します。

wi-fi環境

入社前説明会にてインターネット回線は個人で契約してくださいと説明を受けていたので、入寮してからどうするか決めようと考えていたら、思うように進まず不便でした。

光回線の工事が必要・必要じゃないで調べるのに各社とも時間がかかり、入寮してwi-fi環境が整うまで、1カ月程度かかりました。

  • 建物内でインターネット環境は整備されているのか
  • 寮に住んでいる先輩たちの部屋のインターネット回線はどうしているのか

といった情報を事前に会社から聞いておいた方が後々スムーズにwi-fi環境が整います。

駐車場・駐輪場

当時私は中型バイクを所有していたので、寮の敷地内に置いておくスペースはないかと、会社へ事前に相談したところ、自転車の駐輪スペースに置いて良いと許可をもらえました。

敷地内に車の駐車場はなかったため、寮に住み込みで車を所有している方は近所の月極駐車場を探して契約していました。

ちなみに都心部の駐車場は安くても月々1万~2万円程度かかるので、寮に車を持ち込みたい方は事前に周辺の月極駐車場の相場を調べておきましょう

ルール

会社の寮は学生寮のように寮長・寮母さんがいて、門限などのルールを常に監視するような環境ではありません。

私の住んでいた社員寮も、原則寮内は関係者以外立ち入り禁止でしたが、地元の友人や彼女を連れて住み込む人も普通にいました。

みなさん社会人なので、すれ違い際に挨拶とかできていれば、ああだこうだルールにうるさい人はあまりいないと思います。

もちろんゴミの出し方とか騒音だとか一般常識の範囲内でのルールは守らないと周りに迷惑がかかるので、その辺の注意は必要です。

私の周りでペットを飼う人はいませんでしたが、犬猫に関しても会社の総務部とかに相談すればなんとかなりそうな雰囲気はありましたね。(もしかしたら私が知らないだけで、飼っていた人が寮にいたかもしれません)

バレるのが心配な方は、ダメもとで会社の総務に連絡するとなんとかしてくれたりもするので、グレーゾーンな部分はまず公式的にOKなのか問い合わせてみましょう。

寮に向いていない人

ここまで、社員寮での生活がどんな感じかを解説してきました。

なんだかんだで工場勤務の住み込み寮はメリットばかりなので、個人的にはおすすめします。

ですが、人によって社員寮はストレスに感じやすい方も少なくありません。

いったいどんな方が社員寮に向いていないのでしょうか。

ここからは、社員寮の住み込みに向いていない人の特徴について解説していきます。

自分に当てはまるかどうかをチェックしておきましょう。

仕事外で顔を見られたくない

木の陰に隠れる男

仕事以外のプライベートな時間でも同僚と遭遇しやすいため、同僚に見られて困るような趣味がある方はおすすめしません

私の工場ではコスプレが趣味で会社の人に見られると気まずいからという理由で、入寮を辞退した人がいましたね。

また、休日に同じ会社の人の顔を見ると休んだ気にならないという方もいます。

確かに寮内で起きた出来事やプライベートな目撃情報は、職場へ共有されやすいので、自分がオープンにしたくない情報がリークされてしまう可能性はゼロと言い切れませんね。

家にこだわりがある

内定後のお部屋探しで絶対に譲れない条件もあるでしょう。

例えば、

  • 楽器を使うから防音部屋が欲しい
  • もともと住みたいエリアがある
  • もっと広いスペースがほしい
  • おしゃれな空間を自分で作り上げたい

などのこだわりがあって社員寮の間取りは満足できない方もいます。

会社側が定期的に建物を管理しているとは言え、備え付け家具・家電が使いづらかったり、建物の外観や間取りが好みじゃないと萎えてしまいますよね。

家賃は負担になるけど、自分がリフレッシュしやすい住まいがあるなら、社員寮にこだわらない方が良いです。

まとめ

社員寮のメリットは金銭面の負担を抑えられるだけでなく、周りが社員であるため一人暮らしを始めたばっかりの方でも安心して社会人生活をスタートできます。

一方で、社員との距離が近い分、仕事とプライベートの区別ができずストレスに感じてしまったり、条件が予め限られてしまうといったデメリットはありますね。

普通の会社であれば、寮に関して不明点は入社前にちゃんと答えてくれるし、建物自体の管理もきちんとやっています。

いくら経済的でも住居に不満があれば、従業員の仕事に影響もでてしまいますからね。

社員寮は「住まなきゃ絶対に損!」という訳ではありません。

あくまで選択肢の一つにすぎず、リフレッシュできる環境なんて人それぞれです。

メリットやデメリットを踏まえたうえで、自分に合ったお住まいを検討してみましょう。

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