工場や倉庫で部品管理をしていると、部品のサビ対策等でシリカゲルを扱うところも多いのではないでしょうか。
乾燥剤としての役割でシリカゲルは便利なんですけど、ピンク色になる度に交換しなければなりません。
湿度の高い時期なんかはすぐ赤くなってしまい、交換作業が大変なんですよね。
今回はシリカゲルの寿命を延ばす方法について紹介していきます。
本記事を読むことで、シリカゲルを長持ちさせ、部品管理における手間を減らすことができますよ!
シリカゲルとは

シリカゲルとは、一言でいうと乾燥剤です。
シリカゲルの原料は二酸化ケイ素であり、吸湿効果が高い特徴があります。
一般的には透明と青い粒々がポリフィルム袋に個々で封入されていていますね。
- 無味無臭で毒性はない
- 再生可能で経済的
- 吸湿しても膨張しない
と言った理由から、金属の錆発生対策や食品・衣類のカビ対策など、様々な製品の品質維持に使われていますよ。
シリカゲルの寿命
シリカゲルの寿命は粒の色(インジケーター)によって判断が可能です。
青ゲル自体が吸湿していくと、青→紫→ピンクといった順で徐々に変色していきます。
※色は緑→橙などシリカゲルのメーカーによってまちまち
使用期限や寿命は保管環境や時期によって大幅に変わるため、どこのシリカゲルメーカーも明確にしていません。
ピンクなどの暖色系の色を見つけた時点でシリカゲルの寿命と判断し、破棄もしくは再利用を検討しましょう。
ちなみに私の経験上、梅雨時に新品シリカゲルが入った缶のフタを開けっぱなしにして帰宅したら翌日ほとんどがピンクに変色してしまいました。
再生回数も明確に提示されていませんが、再生を繰り返していくと全体的に黄ばんで茶色っぽくなり、あきらか使っても効果がなさそうな古びた感じになります。
そのようなシリカゲルは例えピンクから再生できても吸湿効果が期待できないので、あきらめて破棄しましょう。
シリカゲルの再生方法
シリカゲルは使い捨てではなく、リサイクルが可能なんですね!
ではピンク色になったシリカゲルはどうすれば復活できるのでしょうか…
再生方法を調べてみると、
- フライパンの上で弱火に焙る
- 電子レンジ700Wで2~3分
- 70℃恒温槽などで5時間加熱
などが挙げられます。
要するに、少しずつ加熱させてシリカゲル内部の水分を蒸発させる方法をとれば、インジケータがピンク色から青色に変わり復活できるという訳です。
しかし、袋に耐熱性がないと溶けてしまったり、種別によっては発火する可能性があるので、再生する際は事前にメーカーHPなど調べて、取り扱いに注意する必要がありますよ。
シリカゲルの寿命を延ばす方法
「なんか再生するの面倒くさいな…」
「再生する手間を考たら新しく買った方が良いのでは?」
扱うシリカゲルの量が多いとそれなりに再生する時間も長くなるので、工数考えると買い直した方が経済的かもしれません。
だったら、なるべく長期間シリカゲルは青い状態を維持して欲しいものです。
ここからは、シリカゲルの寿命を延ばす方法について紹介していきます。
少しでもシリカゲルの寿命を長くし、交換する手間を減らしましょう。
チャック付き袋で密閉

シリカゲルがピンクになる原因は周囲の湿気です。
当たり前ですが、梱包外からの余計な湿気を極力入り込まないようにすると長持ちします。
例えば鉄ネジなどの小さい金属部品をシリカゲルをつかって錆から守るためには、チャック付きの袋など、ある程度密閉できる容器に一緒に入れましょう。
外気が入り込んでしまうと、ほんの数日、環境によっては一晩でシリカゲルが寿命を迎えてしまいますからね。
重ねて密閉させる

チャック付きの袋一枚では完全には密閉できません。
もちろん輪ゴムで縛って密閉させたつもりでも、シリカゲルは外気の湿気を拾い、数日でピンク色に変わってしまうでしょう。
この場合、複数個まとめて更に大きなチャック付き袋に入れて、シリカゲルを同梱し密閉性を高くします。
上図のようにするイメージですかね。
これで部品と同梱されているシリカゲルは飛躍的に長持ちしますよ。
外側のシリカゲルからピンクになり始めるので、交換するときもそこまで手間にはなりません。
まとめ
シリカゲルは吸湿効果が高いため、製品と同梱することで、錆やカビなどの発生を防止させる役割があります。
シリカゲルはある程度の水分を吸収すると、ピンクに変色し寿命を迎えたサインをだすので、交換となります。
寿命を迎えたシリカゲルは破棄せずに乾燥させることで、青色に戻りリサイクルが可能となりますが、結構手間です。
製品と同梱させるときは、密封に密封を重ねて外気の湿気を入り込ませないようにすれば、飛躍的に長持ちし、シリカゲルの交換頻度を少なくできるでしょう。
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