【簡単解説】製造業(メーカー)における工場経理の仕事内容

工場勤務

製造業(メーカー)における工場経理部門の仕事内容について、半導体装置製造歴10年以上のゆとり課長が簡単にわかりやすく解説していきます。

経理とは

海外の硬貨と紙幣

会社の経理担当と聞くと、眼鏡をかけた人が机で電卓をポチポチ叩いている堅苦しいイメージがありますよね。

「経理」は「経営管理」の略であり、もともとは経営に関する業務を行いますが、もう少し範囲を絞って簡単に言うと、会社のお金を管理する役割です。

会社は利益や資産を増減させる様々な取引を日々行いますが、その都度お金が動きますので、これらに応じて記録を残していく必要があります。

企業の経営成績や、財政状態を正しく把握するためには欠かせないポジションと言えるでしょう。

工場経理と本社経理の違い

どのような業種にも経理は必要ですが、大手メーカーの場合、本社経理と工場経理でわざわざ部署を分けるケースがあります。

本社経理と工場経理の違いは、勤務地が異なるのはもちろん、経理の担当範囲が異なりますよ

※工場経理がどっからどこまで任せられるかは会社によってまちまち

本社経理は主に、決算、資金調達、税務…などの経営に近い場所で専門性が高い分野を任せられます。

一方で、工場経理は「工場で物を生産した時にこんだけのお金が発生します」といった製造コストの管理がメインと言えますね。

また、工場経理は本社経理と違い、広く浅い範囲の経理を任せられる傾向があり、経理を始めて間もない方や、自分一人で全体的な経理の仕事を堪能したい方におすすめの部署です。

工場経理の仕事内容

机で電卓を使って計算する会社員

「工場経理部門の人って普段何をしているの?」

「なぜ工場に経理部が必要なの?」

工場経理の具体的な仕事ってちょっとモヤモヤしますよね。

日頃、製造ラインで働いている工場勤務の方々でさえもわからないかもしれません。

ここからは工場経理の主な仕事内容について2つ簡単に紹介していきます。

実際の仕事内容と本社経理との違いについて、もう少し深掘りして理解していきましょう。

財務業務

会計ルールに沿って貸借対照表や損益計算書を作成します

貸借対照表と損益計算書は簿記を知らないとあまり聞き慣れない言葉かもしれません…

国内企業のほとんどはだいたい3月末に決算という激熱イベントがあり、一定期間における会社の収益、費用、資産、負債を提示する必要があります。

貸借対照表と損益計算書は、決算報告する上では欠かせないデータです。

決算はほとんど本社経理が主体となって行いますが、

  • 加工機や工場設備などの固定資産
  • 棚卸で明確になった仕掛在庫数

といった工場内の資産管理に関しては工場経理が任せられるでしょう。

経理業務

経理業務に関しては、特に原価計算を任せられるでしょう。

原価計算とは製品をつくる過程で発生する費用を明確にし計算する業務であり、会社の利益を把握する上で非常に重要となります。

原価計算における具体的な仕事内容は主に2つ

  • 製品ごとの標準原価設定
  • 実績値との比較

が挙げられるでしょう。

仕入情報や標準工数を参考に、製品単位で発生する材料費や人件費などで標準原価を明確にします。

そして、実際に発生した金額と比較し、

「今月は標準原価を○%上回ったけど理由は何だろう」

「作業工数が予定よりだいぶかけ離れている工程があるから原価見直すか…」

といった考察をしていきますよ。

このような活動を原価管理(コストマネジメント)と呼び、工場経理の活躍が期待されるのです。

工場経理に求められるスキル

ここまで、工場経理の仕事内容について紹介してきました。

「なんだか難しいような難しくないような…」

といった感じでしょうか。

当然、経理の知識がないと最初はつらいと感じてしまうでしょう。

では、工場経理として活躍するためには、どんなスキルが必要になってくるのでしょうか…

ここからは、工場経理に求められるスキルについて3つ紹介していきます。

工場経理に興味がある方はチェックして、心構えしておきましょう。

原価管理に関する知識

原価管理する上で原価計算は必須です。

「材料費」「加工費」などの各勘定科目における仕分作業や、原価計算のしくみを理解しなければ、経理の業務遂行はつらいでしょう。

原価計算を勉強するためには簿記がおすすめで、工場経理で勤務される方は日商簿記2級の取得が推奨されています。

簿記を初めて勉強される方はまず3級の範囲で基礎をかためていきましょうね。

簿記はほとんどの業界で通用する超万能スキルであるため、経理マン以外の方でも勉強して損は全くありません。

製造工程内の知識

いくら経理経験が優れた方でも、実際の製造工程を理解していなれば、工場の原価管理を任されてもきついと感じるでしょうね…

例えば、製品ごとの標準工数を知っていても、どっからどこまでの作業時間を指しているのか、実際の工程をきちんと理解していなければ、正確な原価計算ができないからです。

本社経理と違い、工場経理はせっかく製造現場の近い場所にいるのですから、製造とのコミュニケーションもとりやすいでしょう。

実態を一番良く理解しているのは、現場の従業員であるため、現場からいかに情報を吸い出せるかが、原価管理を成功させるカギとなります。

ITツールに関する知識

私の職場ではエクセル入力された大量の数値を電卓で一から計算する猛者がいますが、みなさんの職場の上司は大丈夫でしょうか…

お金を管理する仕事である以上、とにかく様々な数字とデータを扱うことになるでしょう。

経理においてエクセルの関数はもちろん、マクロ機能などを使って自動演算するスキルも非常に有効です。

「エクセル管理はもう限界だよ…」

となれば、様々な原価管理システムを活用するでしょう。

楽して原価計算の精度を上げるためには、原価管理システムなどのITツールに精通した方が有利となります。

まとめ

工場経理は工場内の経理業務を中心に、製品の原価計算や経費管理をしながら売上と収益の分析を行う、製造業の経営を支える役割をもった部署です。

本社経理と違い、工場経理側は工場内の原価管理(コストマネジメント)がメインの業務となります。

また、実際にものづくりの現場を見ながら広く浅い範囲で経理の業務を行うため、これから経理のキャリアを積みたい方や、工場勤務に興味がある方へおすすめできる部門と言えるでしょう。

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